「稼げるチーム」 の発端
川尻なりましたね。戦略的にいろいろなことをやってコストカットしていくという以外に、「稼げる事務」を作っていこうという考えにもつながりました。事務は単に処理するというだけでなくて、トランザクションを広げる戦略になり得ると考えたのです。その当時は実現しなかったのですが、今や営業店だけじゃなくて、インターネットとかいろいろなものを通じて、お客さまとのやり取りができています。最近では銀行の決済に加えて、証券、保険など、必要な金融サービスを1つのアプリで提供するサービスもでてきています。
中野さんの当時のアイデアは相当斬新でしたし、コストカットだけじゃなくて、「稼げるチーム」につながる発端になったと思っています。
当時のアイデアは
相当斬新でした。
あの巡りあいが なかったら
中野もしあの時、川尻さんが異動で営業事務部長に来られていなかったら、日本ATMはできていなかったと思います。住友銀行さんで稟議を通していただけたから、富士銀行さんでもやろうかという話になり、それが3行目、4行目につながっていったので、そういう意味では、住友銀行さんが最初の1歩、いわゆるファーストペンギンになってくださったことが大きかったと本当に感謝しています。あんな大胆な提案を受けていただける方なんてまずいないです。銀行の中で稟議を上げるのも大変だったのではないですか?
川尻いや、そんなに難しくはなかったですよ。もうやりますから、いいですよね?という感じです。最後の方は上層部も、川尻が言っているんだからもうやれって、そんな雰囲気だったと思います。確かにリスクはありましたけど、中野さんには全幅の信頼を寄せていましたしね。
「原点」 から続くもの
中野最初お会いした時はすごく厳しい方でした。しかし、新しいことをやって変えていこうという熱い信念をお持ちでしたから、途中から共同化など戦略的なお話ができるようになり、いろいろなアイデアを出して、これはダメ、これいいというようにご指導をいただけたのが日本ATMの原点です。
川尻一緒にこう、討議しながら作り上げたという。
中野それはもう、間違いなくそうですね。
川尻中野さんからは、その後も、会社は今こんなことをやっていますと、機会ある毎にお話いただいて、どんどん発展されているご様子に、会社設立の一端に関わった者としては非常に嬉しく感じていました。SocioFutureは今、銀行の業態だけじゃなくて、過疎化の進む地方自治体など、国の課題にも取り組むことを考えておられるので、ぜひ頑張ってほしいなと心から応援しています。日本全体のインフラに関わるということは責任も重くなりますし、いろいろな課題が出てくると思いますが、それを乗り越えていける人材を育てながら、やっていっていただきたいですね。
中野年に1回か2回、事業報告をするんですよ。こういうふうに今、会社でやろうとしていますとお話すると、こんな方法もあるよねってご意見をくださるので、ああなるほどなと。それはもう大きな励みになりますよね。川尻さんは私のメンターですから。30年の時を経て、こうしてお付き合いいただいているのは本当に有り難いことです。これからもよろしくお願いいたします。
ぜひ頑張ってほしいなと
心から応援しています。
司会進行
宇佐美 瞳(うさみ ひとみ)
hitomi0x0.com構成
森 きわこ(もり きわこ)